7月中旬ごろ、有島記念館の前川茂利展に行ってきました。
この展示を企画した有島記念館の伊藤学芸員さんにご挨拶してきました!(アポなしですみませんでした、、、)
かなり鉄道に詳しくて、長万部写真道場の作品に映る鉄道写真を少し見てもらったのですが、車種/車両数/線路の具合とかで場所や年代の測定が出来るみたいです。今後も鉄道関係の写真見てわかること教えて欲しいです!とお願いしたら快諾してくれました。笑
郷土資料として前川写真のようなものは貴重と考えているみたいでした。
展示品は、西村計雄記念美術館所蔵のネガを一般プリンターで出力したそうで、黒が出てなくて、ややセピア調になっていて残念でした。
有島記念館の後に、西村計雄記念館へ訪れ、前川茂利のオリジナルプリント6点ほど見ました。やっぱりオリジナルの色調は美しく、作家の美意識について考えさせられました。
根室の写真家平野禎邦がなくなった後、写真集再販のお話が出た時に奥様が「平野の黒は平野しか出せないので」という理由でお断りになったというエピソードがあります。そういうオリジナル性ってもともと写真というメディアでは希薄だったと思いますが。デジタルの今ますます見失われている気がします。
常設の有島武郎の農地解放運動についてじっくり見直せたのも個人的にはとってもよかったです。
展示は8月21日まで。
中村
http://www.town.niseko.lg.jp/goannai/160616_maekawaA4_HP.pdf
このたび、当館では、「前川茂利写真展 ニセコのくらし しりべしのくらし 羊
蹄山ろくのくらし」を開催いたします。前川茂利[1930(昭和5)-1999(平成11)年]は、開拓農家の二代目として小
沢村(現・共和町小沢)に生まれました。小沢郵便局に外務員として勤務しなが
ら、1948(昭和23)年からは、樺太などの引揚者や戦災被害者など農業未経験
者が入植した、いわゆる「戦後開拓地」である小沢開拓地の人々のくらしを撮
影しはじめます。撮影対象はそこに留まらず、後志(しりべし)の山村や漁村にも
及び、それらの地域の人々の営みと風土とを、昭和20 年代から高度経済成長
期を経て平成期に至るまで記録しつづけた写真家です。また前川は、有島記念館があるニセコ(狩太)町にも多く足を運んでいます。そ
して、家族総出で行われていた機械化以前の農作業風景や今では失われた
ニセコ町市街地の光景などつぶさに撮影して、作品に残しています。前川の没後の2013(平成25)年、数万点に及ぶ作品のネガやプリントなどは、
ご遺族により共和町・かかし古里館に寄贈され、共和町教育委員会の手によっ
て調査・研究が進められています。そして、これらの前川資料は写真作品として
の価値に加え、共和町をはじめとした後志全域における貴重な郷土資料として
の価値も有していることがあきらかになりつつあります。本展では、共和町・かかし古里館が所蔵する前川作品の原版から、写真集や
個展などで未発表のニセコ町内で撮影された作品を中心に、羊蹄山ろくや後志
の山漁村を写し取った作品もあわせて展示します。それらの作品を通して、後
志各地域の街並みの変遷やそこで暮らした人々の営みなどを紹介するとともに、
後志における前川の活動の一端についても知っていただきたいと考えていま
す。最後になりましたが、この企画展の開催にあたり、著作権継承者である前川
ハツエさまならびにご家族のみなさま、原版を所蔵されている共和町教育委員
会(共和町・かかし古里館)の皆様、作品調査にご助言をいただいた磯崎亜矢
子様(共和町・西村計雄記念美術館)をはじめ、多くの方々にご協力を賜りまし
た。厚く御礼申し上げます。開催期間
2016年 6月25日(土) ~ 8月21日(日)関連事業
・担当学芸員によるギャラリートーク
[日時] 2016年 6月25日(土)、8月20日(土)
各日13:00開始
・講演会「なぜ地域の歴史を掘り起こすのか – 北海道における戦後開拓、空襲、捕鯨の歴史を中心に」
[日時] 2016年 7月17日(日) 13:00開始
[講師] 菊地慶一(文筆家)
・ギャラリートーク「共和の写真家・前川茂利」
[日時] 2016年 8月 6日(土) 13:00開始
[講師] 磯崎亜矢子(共和町・西村計雄記念美術館学芸員)会場
有島記念館 特別展示室料金
常設展観覧料のみで鑑賞可
・入 館 料 /大人500円(団体10名以上:400円) 高校生:100円
※中学生以下および65歳以上のニセコ町民は無料
年間パスポート(1年間有効):大人:800円 高校生200円有島記念館
〒048-1531
北海道虻田郡ニセコ町字有島57番地
TEL (0136)44-3245 FAX (0136)55-8484
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